
こんにちは。探偵ゴリスケです。
今日の探偵ブログは、「探偵だって調査対象の"面取り"は困難【初見で面取りの注意点】」というテーマでお伝えします。
「面取り」とは、探偵が対象者の顔や容貌を見て「対象者の特定」をすること。
面取りが上手い探偵は重宝されます。
面取りは、現実に見たことがない対象者の際には初見での判断になります。
依頼者から対象者の写真は預かっているものの「生の対象者」を見たことがないというケースですね。
動画でもあればかなり生の対象者の雰囲気がつかめるのですが、依頼者からの提示が写真だけだと探偵はかなり苦労することがあります。
写真だけだと、どうして探偵は面取りで苦労するの?
依頼者からの預かり物が対象者の写真だけだと、どうして探偵は苦労するのでしょうか?
それは「写真は撮影時の瞬間の切り取り」だからです。
当たり前ですよね。
だから普段とは違った「取り繕った顔」が預かり写真として探偵に提出されることが多いのです。
・満面の笑み→本当は普段の真顔の写真も欲しいな。
・最近の撮影だがブレブレ→誰だか分らんw
・プリクラの写真→ちょっと......手元にあるのこれだけ?(笑)
・交際相手の女性の写真→加工ソフトで加工されまくり...
・別居前の30年前の写真→30年間会っていないと人間変わる...
軽く例を挙げただけでも上記のような預かり写真がけっこう手渡されますが、探偵はその写真をもとに調査に臨むのです。
普通に考えたらちょっと厳しいですよね。
でも探偵はそのような写真一枚で調査ターゲットの面取りをし尾行につなげるのを生業としていますので、文句を言っても仕方がないです。
もちろん、対象者の自宅が一戸建てである場合はその家から出てくるところを張り込んでいれば写真が悪かろうが古かろうが問題ではありません。
問題なのは、対象者以外の不特定多数が出入りする対象者の「勤務先や大規模マンション」です。
このような場所で対象者の面取りをするときは探偵は緊張します。
大規模マンションや大きな勤務先での面取りは難しい
集合住宅の場合で「特に大規模マンション」での面取りは難しいです。
「大きな勤務先」の場合も同様です。
オートロック等の高セキュリティマンションは出入口が3か所以上あることも多く、それだけで探偵が3名は必要になるケースもあるからです。
仮に探偵を3名別々の出入口に配置したとしても「それでOK」とはなりません。
面取りには探偵の経験とセンスが影響するからです。
面取りでは、探偵の経験と得手不得手が影響する
面取りは探偵としての経験を積むことでその精度は上がりますが、実は一番は「センス」だと思っています。
そう、面取りの得手不得手があるのです。
面取りが得意な探偵は、探偵事務所に入社2年とかでも10年以上のキャリアの探偵より面取りにおいて力を発揮します。
人間の顔面認識能力が高いというか正しい想像力に長けるというか、ここまでくると探偵としての「面取りの才能」と言ってよいでしょう。
・顔は写真に似ているけど髪の分け目と髪質が微妙に違うから別人だ。
とか、
・ほくろの位置が微妙に違う(あるはずのほくろがない)から別人だ。
とか、
・あまり似ていないようにも感じるが左手の感じがターゲットそのものだ。
とか何とか言って「本物の調査ターゲット」をしっかり見分けるんですね。
僕も面取りは得意なほうですが、僕よりも経験が浅い探偵でも僕以上に面取りの技術が高い探偵はいます。
対象者がほどんどの場合マスクをしているこのご時世では、より面取りの上手い探偵が重宝されます。
※マスクで顔半分が見えない→より見える部分だけの認識能力が求められる。
3人での面取り
・そして面取りが苦手な探偵B。
・さらにゴリスケの3人で大規模マンションの出入口を張り込むこととします。
次に出る確率の高い側面の出入り口をゴリスケが。
最も確率の低そうな裏口を探偵Bが張り込みます。
これならば万全?
いいえ、調査対象者は「最も可能性の低そうな裏口」から出ることもよくあります。
なぜかというと、浮気調査において調査対象者はいつもとは違う行動をしがちなのです。
これから浮気をしようという時にはやましい心理が働き、「目立たない出入口」を使用するということもあります。
超警戒しており探偵対策でそうする対象者もいるでしょう。
だから探偵Bの方に出られてしまうと探偵側としては手薄なところを突かれてしまい、見逃してしまうことがあるのです。
面取りでの失敗確率を減らす注意点(謙虚さが重要)
これを回避するためには探偵Bの「謙虚さ」がなにより重要になります。

【正解】ちょっと判断できないから自分より面取りが得意な探偵Aに面取りを依頼しよう。
正解例のように謙虚にも探偵Bが探偵Aに面取りを依頼すれば、エントランスから回り込んできた探偵Aが正確に面取りを行えます。
ここで、調査対象者と特定できた場合はこの面取りは万々歳です。
でも、この面取りの方法にはリスクもあるんです。
というのは、このように探偵Aがしょっちゅう他の探偵のヘルプとして面取りに移動していたら探偵Aの所定の張り込み場所(メインエントランス)のポジションが手薄になってしまうのです。
でもその時は、ゴリスケがエントランスをカバーしたりする方法もあります。
いずれにしても、「ある程度は自分で面取りの確定ができる能力」がないと残念ながら探偵には向きません。
先輩や他の探偵に頼ることなく自分だけの判断で面取りを行わないといけないケースなんていくらでもあるのですから。
面取りが下手な探偵は嫌われる
さらに加えて言うならば面取りが下手な探偵は嫌われます。
残念ながら信頼できないので邪魔くさいんですよね。
だってそうでしょう?
面取りが下手な探偵が「見落としとか見過ごし」をした事によって、その日の調査が台無しになったとしたら......
一緒にその調査現場を担当した「探偵全員の連帯責任」になるのですから。
実施日ではなく、けっこう後からわかるんですよ。
実は調査対象者は「8:40分に裏口から出た」とかって事実が。
※依頼者からの情報とかで。
そうなると探偵Bの面取りミスは確定です。
こんなことばかり繰り返していると探偵Bは探偵業界にはいられなくなってしまいますね。
彼も後ろめたくてしょうがなくなりますから。
探偵の面取りに関するまとめ
探偵の面取りは実はかなり奥が深いものです。
面取りができなければ尾行調査には進めないので、どんなに尾行技術が優れていても宝の持ち腐れになります。
それほど面取りは探偵にとって重要です。
この記事では、依頼者からの預かり写真だけだと探偵は面取りで苦労するということをお伝えしました。
張り込み先が大規模マンションや大きな勤務先ではなおさら面取りは難しいことや、面取りでは探偵の経験とセンスが問われることも。
最後には、探偵が面取りで失敗の確率を減らす方法についてもお知らせしました。
本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。