
こんにちは。現役探偵のゴリスケです。
今日の探偵ブログは、「探偵が対象者の勤務先(オフィスビル)で張り込むときに思うこと」というテーマでお伝えします。
【ターゲットの勤務先ビル】
・地上30階のビルで、地下2階。
・地下1階は駐車場、地下2階は駅に直通。
・調査対象者は16階フロアの証券会社に勤務。
このようなケースはよくあるのですが、ここから調査を開始します。
問題になるのはまず、探偵の服装ですね。
探偵は張り込み先に溶け込むための服装を選択する
張り込み先において、探偵は、張り込み先に溶け込む服装を選択します。
上記のような条件の場合、このビルを出入りする人物はスーツを着ていることが多いので、それに溶け込もうと思ったら同じような服装をするのが一番です。
同じような服装であれば、探偵がビルの中のロビーやエレベーターホールにいてもそれほど目立つことはないでしょう。
でも探偵がカジュアルな服装であった場合、そもそもビルの中で張り込みをすること自体ができなくなる場合があります。
その場に不釣り合いなのですぐに目立ってしまうからです。
だから探偵は、常にその場に合った服装で周囲に溶け込めるように配慮しています。
※張り込み用の車の中には、常に各種着替えも準備しています。
これは、探偵としては基本中の基本中の基本です。
探偵は、エレベーターホールで張り込みをしたい
次に具体的な張り込み場所ですが、このような大規模ビルの場合、出入りする人物は張り込み中に数百人~数千人レベルまであり得ます。

全ての出入り人物の面取りを行うような余裕はなかなかなく、
出入りの人物をふるいにかけていきたいところです。
面取りが上手い探偵は重宝されます。
それには、エレベーターホールで張り込みを行うことが良いでしょう。
この例の場合、
このような場合、「中層階の専用エレベーターの区画」があることが多いです。
この場合、11階~20階専用のエレベーター区画。
なので、この場所を押さえておけば、基本的にそれ以外の階の会社の人間を排除できるのです。
※16階のフロアで張り込めればなお良いですが、相手の会社のフロアで張り込めるケースは残念ながらほぼありません。
さて、ビル全体の3分の1まで人間を絞れるということは、探偵にとっては格段な進歩です。
特に昨今のようにコロナ禍で「、すべての人間がマスクを着用」している時には、探偵は非常に面取りに苦労するのですから。
ですからこの場合、
・地下2階の駅直通のエレベーター区画にも1名。
・地下1階の駐車場にも1名(必要があれば)
探偵は合計で3名が必要になりますが、絶対に使用しない場所があれば、その場所は張り込みから除外することもあります。
時と場合、依頼人の予算によっても変わってくるのです。
セキュリティが強固なオフィスビルは探偵泣かせ
今回は、
「オフィスビルで探偵は、エレベーターの区画を絞って張り込みをする」
とお伝えしてきましたが、そもそもセキュリティが強固でエレベーター区画に探偵が到達できないなんてことも数
多くあります。
これはオフィスビルの中でも特に探偵泣かせです。
関係者以外は立ち入り禁止。
都心のオフィスビルでは、物理的にキーカードがないとゲートを通過できないってことも多いです。
また、監視カメラにも注意しなければなりません。
運よくエレベーター区画に到達できたとしても、1時間もその区画に立っている人間がいれば、警備員からすればかなり不審に思うのは当然ですよね。
ですから、高層ビルのオフィスに勤務する調査対象者は探偵に嫌われるのですね。
現実は、内偵を仕掛けて調査に臨む
実際は、依頼者から事前に預かった対象者の写真を見ただけではなかなかオフィスビルで対象者の面取りを行うことは難しいです。
マスクの着用もあればその難易度は何倍にも増幅しますからね。
調査の難易度としてはかなり高レベルです。
だから探偵は、面取りの為だけに、朝その日の対象者が自宅から出るところを押さえて一旦調査を中断することが多いのです。
このような本調査の事前準備を、俗に「内偵」といいます。
内偵により、対象者の面取りができることはもちろん、
その日の服装、所持品の特徴を把握することができます。
そして、夕方の退勤時間に合わせてオフィスビルから調査を再開し、その後の浮気調査に備えるのですね。
このような事前準備を経れば、夕方からの本調査において対象者の退勤を確認できる可能性が高いでしょう。

だから探偵の拘束時間は、普通の会社員と比較すると格段に長くなってしまうのですね。
本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。