探偵泣かせな張り込み調査1「閑静な住宅地」と解決方法

探偵は張り込みに始まり張り込みに終わる

前回の記事でお伝えしたとおり、探偵の神髄といえば張り込みです。
探偵は張り込みに始まり張り込みに終わると言っても過言ではなく、
実は初動の張り込みが何より重要なのです。

どんなに尾行技術が優れている探偵でも、張り込みが下手くそでは肝心の腕の見せ所がありません。
その価値0です。

張り込みの極意

では張り込みの極意とは何でしょうか?
張り込みの極意とは相手からは見られにくく、こちらからは見やすい場所を選定することです。

調査対象者からは見られにくく、探偵からは見やすい張り込み場所(位置)
当たり前のことを言っているようですが、いかにしてこの位置を選定するかが極めて重要で、これがしっかりとできていないことで張り込みで失敗しているケースは数多くあります。

例えば新人調査員の場合、自分が探偵として見やすい位置(張り込み場所)を優先し、相手からどう見られるのかという観点を疎かにしてしまい相手に張り込みを気づかれてしまうことや不審に思われてしまうことがあります。

張り込みでゴリラが鬼と化すとき


ぼく「探偵ゴリスケ」は、現場の調査員に対して指導を行う観点から抜き打ちで張り込み現場を訪れたこともあるのですが、経験の浅い調査員はどうしても「自分の見やすさ」を優先してしまう傾向があり、
その都度お叱りを施しております(すべては依頼者のため、ゴリラが鬼と化すこともあります)

熟練調査員になるとこの「張り込み場所の選定」が非常に上手いです。
調査対象者からは見られにくく探偵からは見やすい張り込み場所(位置)・・・
勿論それが理想であり神髄ですが、悪条件によりそうもいかないケースがあります。

探偵泣かせな張り込み(閑静な住宅地)

対象者の家が閑静な住宅地の細い路地に面している(幅員4メートル未満)

これは物理的に張り込み場所がないパターンです。
対象者の家の前に停車スペースがないことによって車での張り込みができません。
かといって住宅地で立ち張り(探偵が立って張り込みをすることをこのように表現する探偵事務所があります)する場合、長時間同じ場所で立っていることは不審人物とみなされて調査の露見につながりますので現実的ではありません。

張り込み対象者の家の周囲はご近所づきあいもあるでしょうし、
その人達に不審がられてもいけません。

悪い探偵の場合

さて、ヘボ探偵はこの状況でも張り込みをゴリ押しして調査で失敗します。
相手の家の出入口の見える場所で立って張り込むのです。。。
この場合の失敗は一発で相手に気づかれることになるでしょう。
運よく相手に気づかれなかったとしても後日ご近所で噂話となり、調査対象者に覚知されることもあります。

少しマシなヘボ探偵の場合

もう少しましなヘボ探偵の場合はどうでしょうか?
この場合、目の前での張り込みは行わないで、いかにも対象者が来そうな道に対して張り込みをかけます。
例えば対象者が徒歩で駅に行くなら「この道」を使うだろうから先回りをしてこの道を見ていようというやり方。

「A地点」(西側)で張り込みを行い、「B地点」(東側)を無視する方法。

でも駅に行かなかったらどうするのでしょう。。。。
逆方法のB地点に出ることもあるのでは?

ですから肝心な日に調査対象者を見落としてしまうのです。

特に怪しい日は夫(妻)はいつもとは違う行動をし、違うルートを辿ることも多く、駅方面に行くにしても合理的なルートを通るとは限りません。

駅に行かないことも大いにあり得るでしょう。

安い探偵事務所や興信所に依頼して、このように調査対象者の外出を見落とすことによって、その日の調査が台無しになってしまうことは驚くほど多いです。

良い探偵の張り込み

では良い探偵の張り込みはどうするのでしょうか。
いったいどんな張り込みが正解なのでしょう?

それは、A地点だけでなくB地点でも張り込みを行うことです。

当たり前のことを言っているだけと思いましたか?

でもそんな当たり前のことができない探偵会社は山ほどあります。なぜでしょう?

それは安く受注しているから人件費を支出できないからです。

物理的に1人で調査を行っている場合、この問題を回避できる方法は極めて少ないです。
特殊機材を使用するとかで切り抜ける方法も無きにしてもあらずですが、それをするにも機材の回収要員が別途必要ですし、1人の調査員だけではリスクが高すぎて無理難題です。

先の探偵事務所は、まともな探偵事務所の半額とかそれ以下の金額で依頼者と契約するのですが、その調査には人数を投入をしないのでこのような悪条件の張り込み場所においては初動において失敗します。ほぼ必ず。

張り込み場所が良ければいいの?

では自宅の張り込み場所が良ければいいのでしょうか?

答えはNOです。例えば自宅において張り込み的な立地はとても良いとしましょう。

ではその後の立ち回り先はどうでしょうか。
別の住宅地の住居に入ったら?

対象者の勤務先において、直視で張り込みできるような立地条件でなければどうします?

ですから調査員は最低2名が当然に必要で「1名でも大丈夫ですよ」なんて言う探偵会社は逆に信用できないと思ってください。

悪徳探偵のウソ


「探偵の調査技術でカバーできますから1名でも大丈夫です。」なんていう営業文句・謳い文句も多く聞いたことがありますが、嘘はやめなさい。

「物理的にほとんど無理じゃん」と言わざるを得ません。

都心の勤務先や商業施設等においては、出入口が3か所以上あるような張り込み場所もざらにあるのですよ?
一体どうやって技術でカバーするのですか?

「ベテラン調査員の経験則によって使用頻度の高い出口を想定しますので大丈夫です。」

ではその想定が外れたら終わりですよね。
そしてイレギュラーは度々起こるものです。

しかも浮気相手と会いそうな怪しい日は特に、いつもは使用しないような出口を利用することが多いです。

やましいことがある夫(妻)は常にイレギュラーな行動をとることを僕は経験上知っています。

よって高度な調査を求めたい場合、絶対に人件費をケチってはいけません。

探偵会社のやる仕事は人が人を扱うことです。
残念ながら今のところ、機械やAIにとって代われるようなものではありません(それは探偵側にとっては幸運ですが)

だから安すぎる調査料金で契約した後に、結局は本調査で失敗するケースが多くそんな事例を山ほど見てきました。

また、調査員の人数が多ければ張り込みの調査に役立つだけではなく尾行においても有利です。

↓ 続きはこちらです。
【前編】夫の浮気調査の場合の張り込み4種類【目的・注意事項】

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