
前回は閑静な住宅地で張り込みをする際の注意事項をお伝えしましたが、
今回は、探偵の張り込み方法4種類と実際の浮気調査での張り込みやり方や注意事項についてお伝えしていきます。
張り込みの目的は大きく分けると以下の4種類に分類されます。
今回は夫の浮気調査を例に挙げて解説していきます。
【例】探偵の張り込み方法4種類【浮気調査での張り込みのやり方】
- 【調査開始時】自宅や勤務先から出るのを待つ張り込み方法
- 【尾行途中1】店から出るのを待つ張り込み方法
- 【尾行途中2】浮気相手と店から出るのを待つ張り込み方法
- 【浮気の証拠ポイント】ラブホテル等滞在時の張り込み方法
ターゲットである夫の自宅または勤務先から、調査対象者が出てくるのを待って、行動調査を開始するもための張り込み方法。
※ターゲットを尾行中であるが、店等に立ち寄っているため、出てくるまでの張り込み。
※ターゲットが浮気相手と接触しレストランや商業施設等に滞在しており、店から出てくるのを待つための張り込み。
※浮気相手との不貞行為が想定される状況で、その場所から出るのを待つ張り込み。
上の4つでは、自ずと張り込みの目的と張り込みのやり方が変わってきます。
まず1の場合。
【調査開始時】自宅や勤務先から出るのを待つ張り込み方法
この場合当然、浮気相手との接触前ですから、以下の2点に注意します。
①ターゲットに張り込みを気づかれないこと、かつターゲットを覚知することを重視する
※具体的には、ターゲットの撮影を重視する必要はなく、理想は遠方から探偵自身の姿をさらさずに張り込みを行い、
ターゲット確認後のスムーズな尾行調査に備えます。
ここでいきなり、「どうも変な奴がいる」なんて思われて警戒されてしまうと、その後の尾行が極端に難しくなってしまいます。
張り込み要員と別の探偵が尾行をする場合も同じで、尾行する人を変えればよいという問題でもなく、
不審な人物が近くにいたと思われるような張り込みは厳に慎むようにします。
なお、不審人物と思われてしまう例としては、探偵が張り込みにおいて周囲に溶け込んでいない場合が挙げられます。
前回の記事(探偵泣かせな張り込み調査1「閑静な住宅地」と解決方法)でも言及しましたが、閑静な住宅地の狭い道なのに見知らぬ人物(探偵)が
自宅の近くに立っているとか、長時間同じ車が停車しているとかの場合、
ターゲットである夫や近隣住人からソッコーで警戒されてしまうでしょう。
②初動でターゲットを見失わないような距離感と連携が大事
例えば、
張り込みのやり方を失敗した例
距離を取り過ぎたことにより、直ぐに地下鉄の駅に入られてしまい、
その後どこに行ったのかわからなくなってしまった。
あるいはターゲットが素早く路地を曲がってしまい、どのビルに入ったのかがわからなくなってしまった。
・ターゲットの車が発進したが、張り込んでいる方向に出られてしまいすれ違いになる
⇒その時、すぐに張り込み車両をUターンすることができずに撒かれてしまった。
張り込みで距離を取りすぎたことや、張り込んでいる方向に出られた場合の初動の失敗は、探偵のパートナーがいれば容易に解決できます。
具体的には、
探偵Aが張り込み専用要因としてターゲットを覚知
⇒探偵Bにターゲットの行方を伝達
⇒探偵Bがターゲットの初動を補足して尾行を開始
よって、そもそも1人(または1台)で探偵が張り込みをしている場合は、尾行開始の初動で撒かれてしまうことが少なくありません。
上の原理を知れば当然と言えば当然ですね。
ですから、
なんて、甘いセールストークをしてくる探偵には騙されないような注意が必要です。
仮に相場の調査料金よりも格安な調査会社であっても、結局ターゲットである夫に気づかれてしまったり、
撒かれてしまったりしては、そのお金をドブに捨てるのと同じ状況になってしまいます。。。
さて、無事にターゲットを覚知し、スムーズに尾行体制に入れたのであれば一安心です。
この場合の張り込み(初動の張り込み)については、探偵は撮影を重視する必要がありません。
なぜなら、「ターゲットの夫が家から出る写真(映像)」とか、「会社から出る写真」とか、
依頼者である妻からしてどうでもいい写真ですよね。
なので、探偵は撮影にフォーカスすることなく、上記の①②に集中するべきなのです。
【尾行途中1】店から出るのを待つ張り込み方法
夫の浮気調査の場合で、夫が浮気相手の女性と接触する前に、いろんな店舗に立ち回ることがあります。
例えば自宅近くのコンビニとか、駅前のドラッグストアとか。
この場合の店での張り込みは、出入り口が1カ所の場合には店舗外で行います。
浮気相手と会うまではあまり探偵の姿をさらしたくないからです。
しかし複数カ所の出入り口がある店舗においては、対象者の動きを店内で補足していなければ、別の出入り口から出られかねないので注意です。
入った出入り口から出ないこともあります。
店から出る際の張り込み注意事項
- 浮気相手とまだ会っていない段階では、極力対象者から見られない位置で張り込みをすること。
- 撮影写真(映像)は重視しない。
- 小規模な店舗でなければ店内の様子を確認し、購入品等をチェックする。
※相手女性と会う前にコンドームなどを購入する可能性があるため。
【尾行途中2】浮気相手と店から出るのを待つ張り込み方法
これは、出てくるところの写真(映像)を重視したい張り込みです。
なぜなら、退店後にすぐにラブホテルに入ってしまい、浮気相手の顔写真やツーショットの写真があまりとれないまま夜になってしまい、その後の写真撮影が難しい状況に陥るケースもあるからです。
ですから良い写真(映像)が取れそうなときに、積極的に写真(映像)撮影にチャレンジしましょう。
勿論、店内で良い写真(映像)が取れそうな場合はそのほうが良いですが、無理をして警戒されてしまうようであれば、今後の尾行に響きますので、探偵は出口で待ち構えるのが良いです。
張り込み方法としてはある程度接近戦となりますが、店舗の駐車場があればお客さんとして駐車できる場合が多いでしょう。
出る時のツーショットや浮気相手である女性の顔写真(映像)ををしっかりと押さえましょう。
特に対象者が車で行動(車での尾行)しているときは、この店舗が唯一鮮明な写真を撮れるチャンスかもしれません。
この後に夫と女性がラブホテルに入る証拠が取れたとしても、浮気相手の顔写真が取れなかった場合、依頼者の残念がる様子は想像に難くありません。
実際、

なんてことはありますので、今後の撮影チャンスがないことを想定して撮影に励みましょう。
【不貞場面】ラブホテル等から出るのを待つ張り込み方法
これは不貞の証拠を押さえるには決定的なシーンです。
出る場面での写真(映像)撮影に全精力を注ぎ、言い逃れができないような映像を撮影しましょう。
ラブホテルに入るときの写真は、なかなか正面からのツーショットが取れないことがあります。
なぜなら、尾行とは後方からターゲットを追うものなので、背後又は横顔の撮影になりがちなのです。
もちろん探偵がラブホテルに先回りできれば、待ち構えて正面からの写真を撮影することは可能ですが、
どこへ行くのかわからないことが通常なので、先回りできるケースは少ないものです。
ですから、ラブホテルから出るところの写真(映像)は極めて重要になります。
この撮影がしっかりできるかどうかでその探偵事務所の価値が問われるでしょう。
高い調査料金を支払うケースの多い依頼者にとって、浮気調査の不貞時の証拠は最も望んでいるところでしょう。
不貞の証拠について映像がなく、文章だけの報告書を交付されたらどうでしょうか?
ふざけんな! 金返せってなりますよね。。。
ラブホテルに入る前の警戒状況や、そのラブホテルの立地状況が悪いということも往々にしてありますが、
撮影ができない探偵はヘボ探偵といってよいでしょう。
警戒していても、立地が悪くても撮影する方法はいくつもあります。
要するにラブホテルから出るところを押さえられない探偵は、
依頼者の期待を裏切る行為であり、探偵失格ということを覚えておいてください。
夫の浮気調査の場合の張り込み4種類まとめ
内容が長くなってしまったので以下に要約します。
fa-check-circle【調査開始時】自宅や勤務先から出るのを待つ張り込み方法。
※ターゲットである夫の自宅または勤務先から、調査対象者が出てくるのを待って、行動調査を開始するための張り込み。
fa-check-circle【尾行途中1】店から出るのを待つ張り込み方法
※ターゲットを尾行中であり、ターゲットが店等に立ち寄っているため、出てくるまでの張り込み。
fa-check-circle【尾行途中2】浮気相手と店から出るのを待つ張り込み方法。
※ターゲットが浮気相手と接触しており、レストランや商業施設等から出てくるのを待つための張り込み。
fa-check-circle【浮気の証拠ポイント】ラブホテル等滞在時の張り込み方法。
浮気相手との不貞行為が想定される状況で、その場所から出るのを待つ張り込み。
※上の4つでは、自ずと張り込みの目的と張り込みのやり方が変わってきます。