【探偵】盗聴器発見調査のスペシャリストが歓喜して激怒した事件

こんにちは。現役探偵のゴリスケです。
今日の探偵ブログは、盗聴器発見調査で起こったある忌まわしき事件のお話です。
正直相棒の探偵は激怒していました......

盗聴器発見調査のスペシャリストとして15年以上の経験を持つ山口君(仮名)は、月に10日ほど盗聴器発見業務を担当していますが、彼の探偵としての長年の経験上言えることがあります。

はい。前回の記事では、

「探偵が盗聴器を発見できる可能性は1%以下」

であることをお伝えしました。
悲しい現実ですね。
↓ ↓ ↓

そして、

でも、依頼の電話相談時には「いたって冷静に見えた」盗聴器発見の依頼人が、実際の調査日に仕掛けた罠に「山口探偵」が激怒してしまった話があるので、それは次回にお知らせしたいと思います。

普段は冷静沈着な山口探偵でも怒ることがあるのです。

そう、盗聴器発見調査のスペシャリストである山口探偵が激怒した事件のお話です。

探偵が質問攻めにあう盗聴器発見調査

この日の山口探偵(盗聴器発見調査のスペシャリスト)は緊張していた。
なぜなら、依頼人がちょっと苦戦しそうなタイプだったからだ。
失礼な言い方になるが、簡単に言うと、ちょっと扱いにくいタイプ。

だから、今回は僕ゴリスケが同行して、山口探偵をサポートすることになった。

ゴリスケは盗聴器発見の専門ではなく、主に尾行調査の担当であるが、こういう日もある。

さて、依頼人は、板橋区の閑静な住宅地に住む40代の女性「Aさん」だ

実際にお会いすると、Aさんはやせすぎているくらいに細身
かつ長身体系で、当初から銀縁眼鏡の奥に鋭い眼光を光らせていた。

事前の電話相談でもわかっていたことだが、良く言えばAさんはとても論理的に話を展開される方だった。

盗聴器とその発見に関する質問に関しても非常に精通している。

山口探偵の緊張の理由はこうだ。

この女性(Aさん)は、極め付きの神経質タイプなのだ。

案の定、僕と山口探偵は、Aさんの自宅に着くなり「質問攻め」にあった。

当探偵事務所の場合は、複数の探索機材を使用することであらゆるタイプの盗聴器であっても発見できるように備えているのですが、それがこの時は仇になりました。

依頼人Aさん
「その盗聴器発見の機材の説明を一通りしてもらえないかしら」

「それと、その盗聴器発見機材のメリット・デメリットとについてもお伺いしたいものですわ」

「調査についてはその節目が一通り終わってからにしてくださる?」

「でないと、わたくし、アナタ方が調査している方法が正当かどうか納得できないじゃないですか~云々~」

なーんて言って、盗聴器発見の本調査に入れないので困りました(笑)

実際に最新の高性能な発見機材を使用しているがゆえに、その性能と機能の説明に時間がかってしまったのです。

そして、盗聴器発見機材の説明をさせられて一時間が経過した頃、
さすがに僕が切り出しました。

ゴリスケ
「Aさん、もう調査を開始しましょう。もし盗聴器の類があった場合、この内容が傍受されていたら大変なので」

とか何とか言って、半ば無理やり黙らしたのですね。

山口探偵が歓喜した盗聴器発見調査

そして、本調査を開始した直後でした。

明らかに盗聴器と断言できる周波数をキャッチしたのです。

山口探偵は歓喜しました。

前回の記事でもお伝えした通り、盗聴器発見調査において本当に盗聴器が仕掛けられていることは極めて稀であり、探偵が盗聴器を発見できることはほぼありません。

探偵であっても、そこにないものは見つけられないのですから。

それがどうでしょう。

このとても神経質なAさんの自宅内には、確実の盗聴器が仕掛けられているようです。

山口探偵が歓喜するのも無理はありません。
これは稀に見る盗聴器発見事例だ! ウヒョヒョw

これでこの細かい依頼者から解放される。
見つけてしまえば、もう細かい追及(質問)をされるはずもないから。

我々のテンションは上がっていました。

【ドッキリ?】歓喜から激怒へ変わった山口探偵

山口探偵
この部屋にあるようですね。

依頼人Aさん
そうですか・・・

Aさんはいたって冷静に見えるが、僕たちにはそれが恐怖から湧き出る蒼白だったのかどうかはわからなかった。

そして、3分もしないうちに盗聴器は発見された。

いわゆるありふれた盗聴器だ。

ACコンセント差し込みタイプのいわゆる電源タップ。
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どこにでもあるような「白いマルチタップ」ですね。

さて、山口探偵は、意気揚々と盗聴器を取り外して、Aさんに差し出しました。

 盗聴器発見調査において盗聴器を発見した場合には、
依頼人の選択で、現状保存する場合と撤去する場合に二分され、
今回のケースでは、Aさんは「撤去」を選択されました。

山口探偵
Aさん、この電源タップに見覚えはありますか?

依頼人Aさん
ありますね。

実は盗聴器を仕掛ける犯人は、配偶者や交際相手が最も多い。
このケースでは、交際相手が山口探偵の脳裏に浮かんだ。

山口探偵
これを持ち込んだのは誰かわかりますか?

依頼人Aさん
わたくしですね。

我々探偵は耳を疑った。

ゴリスケ
わたくし?・・・

依頼人A
はい。わたくし自身が購入して持ち込みました。

Aさんは淡々と供述している。

なんだこれ? ドッキリカメラか?

山口探偵は思ったという。僕だってそんな気分だった。

ゴリスケ
ズッコケたりして、なにか大げさなリアクションをしたほうがいいだろうか?

アナタたち探偵の腕を試したのです。
まあ、合格点と言ったところでしょうかね。

我々は再度耳を疑ったが、どうやら聞き違いではないようだ。
ドッキリではないらしい。

ゴリスケ
なるほど、我々が盗聴器を発見できるかどうかを試したというわけか。
こりゃ一本取られたね。

山口探偵は激怒していたが、努めて顔には出さないようにしていた。

山口探偵
試したって、Aさん。それはあんまりじゃないですか?
そんなに当探偵事務所が信用できなかったのですか?

依頼人Aさん
あら、あなた、まるで私が何か非道なことをしたかのように言うのですね?

こちらこそ心外です。
依頼人が自分の家に盗聴器を仕掛けてはいけないって、そんな法律でもあるのでしょうか?

契約書には、そのような条文はなかったものと承知しておりますが。

ゴリスケ
ありませんね。そんな法律は。
Aさんが我々の腕を試したかったという理由もわかりました。

ただ、このようなことが何分初めてだったもので、ちょっと驚いてしまったのです。
申し訳ありませんでした。

山口探偵はまだ怒っており何か言いたそうだったが、
とにかく僕が黙らせて話を進めることにした。

そうでもしないと帰れないからだ(笑)

このような依頼人と、延々と押し問答をしていても埒が明かない。

ゴリスケ
さて、では盗聴器発見調査を継続しましょう。

そうして、手際よく調査を継続し30分ほどが経過したが、新たな盗聴器は発見されなかった。

山口探偵
どうやら、他に盗聴器はないようですな!!

まだ怒っているのか、そのように言葉を吐き捨てた山口探偵の気持ちもわからなくはないが、このような態度は本来探偵失格だ。

Aさんはまだ何か言いたかったようだが、これ以上ケチをつけることはできなかった。

なぜなら、我々に盗聴器を発見できるスキルがあることを、Aさん自身が証明してしまったのだから。

そんな我々が、「残存する盗聴器はありません」と言えば、それを否定することは、なかなかできるものではありません。

こうして、Aさん宅を後にした我々は、板橋区から探偵事務所まで車で帰ったのですが、帰りの車の中でも山口探偵の「激怒」が収まらなかったのが印象的です。

FワードやCワードを駆使して、華麗に依頼人Aさんを罵っていますw

僕は、たしなめながらも「うん、うん」と時折肯定してやることでなだめましたが、内心ではこう思っていたのです。

ゴリスケ
そんなに怒ることか?
僕が依頼人だったら同じことをすると思うけど。

怒ったってしょうがないじゃない。
できる仕事を淡々とやるだけなのは、浮気調査とて盗聴器発見調査とて同じなのだから。

我々探偵は、常に依頼人に試されているのだ。

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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